がん細胞による免疫抑制がかかってしまうと‥

2014.10.22 kaede / 免疫抑制、がん細胞、免疫抑制剤

血液検査で白血球は異常がないのに、ガンが減らないのは何故なのか?

 がんが徐々に増えてくると、免疫の働きを抑える抑制的サイトカインを放出して、免疫抑制細胞(制御性T細胞)をあやつることで、免疫からの攻撃を回避します。それだけでなく、制御性T細胞は、ガン細胞付近で異常に増えることがわかってきていて、それにより免疫細胞は休息状態になり、活性化することができません。
 その結果、免疫細胞は、がん細胞にたどり着くことや攻撃することができなくなってしまいます。免疫抑制細胞を減らし、免疫が本来の力を取り戻せば、がんの増殖や転移を抑えられる可能性が高くなります(免疫抑制の解除)

がん細胞が出す免疫抑制物質による身体への攻撃の略図

免疫抑制細胞(制御性T細胞)とは何なのか?

 人間の身体の免疫系の機能は、自己と非自己を区別して非自己(外敵や身体に良くないもの)を排除することが役目です。しかし、免疫系の過剰な働きが何かによって起きてしまうと、自己免疫疾患に陥ってしまいます。そのため制御性T細胞は免疫系の過剰な攻撃を抑制し、免疫異常から生体を守っています。
 制御性T細胞が免疫抑制作用を発現するメカニズムは未だ十分に明らかになってはいませんが、細胞同士の糖鎖による情報伝達作用あるいは抑制的サイトカインであるTGF-βおよびIL-10の放出によると考えられています。